筋膜について・・・
”筋膜”の正体は
それは特別なものではなく、実は我々の身近なところに存在しているのです。
どんな形状をしているかというと・・・水分を帯びたシートをイメージしてください。その大きな1枚のシート状の布に、何枚もの布を重ねて縫い合わせて作り上げられた複雑な構造をしている洋服のように、我々の身体全体の隅々まで張り巡らされており、洋服のポケットに物を詰め込むように身体の中で神経や筋肉、内臓、骨などを包み込んでいます。
実はこの”筋膜”の正体は”結合組織”といって形は違えど 神経、血管、筋肉、骨などと元は同じもの。 私達の身体の内部であらゆる組織や内臓をすべて包み込みながら深部へ入り込んでおり、 身体の形を整え保護している薄い膜状の”筋膜”は、 柔軟性や弾力性により筋肉の状態や骨の位置関係を決めているために、 姿勢や身体の使い方・動かし方に大きな影響を与えています。またそのほかにも・・・
- 呼吸の改善
- エネルギーやスタミナの増強
- 新陳代謝
- 体液の流れ
- 免疫系
- ストレスの減少と情緒的な状態の改善
などにも大きな影響を及ぼしています。
最近発表された”筋膜”の映像
数年前、”筋膜”の状態を確かめようと一度知り合いのドクターに聞いたことがありました。答えは”そんなもんあるわけがない!”でした。国内ではその存在すら認められていなかったのですが、実は海外では近年に2回の筋膜学会が行われており、そこで初めてその”筋膜”の動きを捉えた映像が発表され、まだ数は少ないものの国内のドクターもその存在を認め始めています。
インストラクター経由で見せて頂いたこの映像はとても衝撃的でありながら感動したものです。
”結合組織”というシートを構成する一本一本の細い糸にくっついている水滴やその糸の上を移動する沢山の水滴は、まるでダンサーが軽やかなステップを踏みながらダンスをしているようでした。
そして何枚もの”筋膜”が重なって独自に動く映像はとても興味深く、この場でお見せできないのが残念ですが、半透明な”筋膜”の下に何層もの別の”筋膜”があり、それぞれが独立して違う方向へ動くのです。これ”筋膜”一枚一枚がそれぞれ目的をもって動き、人間の身体の動作を作り出している証拠ともなります。